富士北麓ワールドトライアル
陸上の富士北麓ワールドトライアル(山梨・富士山GXスタジアム)は9日、女子100メートル障害決勝で中島ひとみ(長谷川体育施設)が12秒62(向かい風0.2メートル)。この日午前に行われた予選で12秒62(追い風2.0メートル)の日本新記録を樹立。24年福部真子(日本建設工業)が持つ従来の日本記録12秒69を0秒07更新したが、向かい風で再びタイ記録を出した。
女子100メートル障害予選に出場した中島。4レーンから抜群のスタートで飛び出すと、無駄のないハードリングで10台を越え、独走でフィニッシュインを駆け抜けた。電光掲示板に「12秒62」が表示されると、会場はどよめき、中島は歓喜の雄叫びを上げた。口を押さえ、驚きを隠せない様子。そのままフィニッシュタイマーと記念撮影し、4時間後の決勝に挑んだ。
午前とは一転して向かい風となったが、力強い走りで青木未益との競り合いを制して1着でゴール。速報は12秒63だったが、その後、正式タイムは12秒62と発表され、再び会場はどよめきに包まれた。予選よりさらに価値が高いレースとなった。
従来の自己ベストは日本歴代2位となる12秒71だった。初優勝した6月の日本選手権では予選、準決勝、決勝と12秒77の好タイムを並べていた。7月の布勢スプリントでは向かい風0.4メートルの条件下ながら、12秒75をマーク。7月13日に31歳となったハードラーは、代表となった今秋の名古屋アジア大会に向けて「いくつになっても、挑戦できるということを、自分自身の走りで、皆さんに伝えることができたらいい」と話していた。
荒牧中(兵庫)から陸上を始め、10年全国中学大会の女子100メートル障害を優勝。夙川学院高(兵庫)、園田学園大を経て、長谷川体育施設でキャリアを重ねてきた。24年全日本実業団対抗選手権で自身初の12秒台となる12秒99を出した。25年世界選手権の予選では12秒88をマークし、準決勝に進出した。
陸上の魅力発信にも積極的でテレビ番組にもよく出演し、人気を集める。またオシャレなネイルを施すなどトラック内外で個性を輝かせてきた。男子400メートル障害の豊田将樹(富士通)を夫に持つ。標高約1000メートルの準高地で記録が出やすいとされる富士山GXスタジアム。タイムを狙って、しっかり日本陸上界の歴史を塗り替えた。
(THE ANSWER編集部)












