第108回全国高校野球選手権・神奈川大会
第108回全国高校野球選手権神奈川大会は26日、横浜スタジアムで決勝が行われ、桐光学園が1-11で横浜に敗北。14年ぶり5度目の甲子園には届かなかった。先発したエース右腕の林晃成(3年)は3回2/3で被安打5、5失点(自責1)。降板直後は悔しい表情を一切見せず、主将としてチームのために必死に声を張り上げ続けた。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)
強力・横浜打線を抑えることはできなかった。
初回に1番・小野舜友(3年)に二塁打を許し、いきなり失点。続く2回には、四球や自身の失策も絡み3失点を喫した。「甘いコースに入ったら、絶対に見逃さないような打線だった」。4回にも1点を奪われ、三振は1つも奪えずイニング途中で降板。試合後は悔し涙を流した。
191センチの長身から、最速150キロを超える剛球を投じるプロ注目の逸材。甲子園まであと1勝というところで、残酷な結末を迎えた。悔しい高校最後の登板となっても、主将としての役割は全うした。
2番手・伊藤佑樹投手(1年)にマウンドを譲る際のこと。「1年夏からこんな舞台で(登板)できるのは滅多にないから、楽しんで来い」とアドバイス。ベンチに下がった直後から、点差が開いて意気消沈する仲間を「まだ終わってないぞ! みんな上向いて元気出していこう」と鼓舞し続けた。
横浜のエース・織田翔希(3年)の直球が上ずっていることに気づき、ネクストバッターズサークルで待機する打者に助言するシーンも。「悔しい気持ちもあったんですけど、試合中は絶対に表情には出さないと決めていたので。勝ちたい気持ちでいっぱいだった」と、降板後も気丈に振舞った理由を明かした。
たとえ不本意な投球に終わっても、桐光学園の勝利のためにできることを貫く。誰よりもチームファーストなエースの姿に、天野喜英監督は「いつも通り、投げなければそういった仕事をいつもしてくれているので。最後までキャプテンとして、エースとして全うしてくれた」と顔をほころばせた。
聖地行きは叶わぬ夢となった林。今後の進路については「変わらないです」と高卒プロ入りを目指す。「この横浜スタジアムで、たくさんのお客さんの前でできたのは、これからの人生においてもいい経験になった」。3万人が見守った大舞台。今度はプロとして戻ってくる。
(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)












