デ・ゼルビの個人的な働きかけが決め手に
フェルナンデスが、ロベルト・デ・ゼルビによる執ようなまでのアプローチが、マンチェスター・ユナイテッド移籍の可能性ではなくトッテナム行きを選ぶ決め手になった経緯を明かした。2200万ポンドという驚異的な移籍金で加入した22歳は、指揮官が自身の家族にも示した気遣いが決定的な要因だったと説明。ポルトガル人MFは、こうしたやり取りの中で築かれた感情的なつながりが、他クラブからのオファーを上回ったと強調した。
フェルナンデスは『The Athletic』のインタビューで、「彼(デ・ゼルビ)が僕と家族にどう話してくれたかは、自分にとってとても重要だった」と語った。「彼は毎日電話をくれた。だから一緒に仕事ができて本当にうれしいし、素晴らしいことを成し遂げられればと思っている。
「それはどちらかと言えば、つながりを築くことに関するものだった。父も母も英語をあまり話せないからだ。より大事だったのは気持ちの部分だった。彼は僕の面倒を見る、自分はイングランドでの第二の父親になると言ってくれた。本当に一緒に仕事ができてうれしい」
ポロの深夜の勧誘活動
指揮官が精神的な安心感を与える一方で、ワールドカップ優勝経験者のペドロ・ポロは非公式のチーフスカウトの役割を果たしていた。ポロとフェルナンデスは以前にスポルティングCPでともにプレーしており、このDFは友人との再会を強く望んでいた。フェルナンデスは、眠っていたためにスペイン代表からの電話に出られず、ようやく目を覚ました時にしつこいメッセージが届いていたというユーモラスなやり取りを振り返った。
フェルナンデスは、そのメッセージの内容について次のように明かした。「ある日、彼から電話があったけど、僕は寝ていたから出なかった。すると彼はポルトガル語で、『さあ、マテウス。僕たちと一緒にプレーしなきゃいけない。僕たちは君を欲しがっている。監督に君を連れてくるよう伝えたのは僕なんだ』と言ってきた。その後、すべてが決まってから、クラブのことやチームのメンタリティー、それにチームメートについても少し彼と話した。彼は重要な選手だ。世界最高の右SBの一人だし、本当に素晴らしい人だよ」
即戦力ぶりとプレシーズンでの活躍
フェルナンデスがMKドンズ戦で夢のようなデビューを飾ったことで、この投資はすでに十分な価値があったように見えている。 このMFは初出場で圧巻のボレーシュートを決め、後にそれを自身のキャリア最高の一撃だと表現した。「素晴らしかったよね? 自分のキャリアの中で断トツで一番好きなゴールだった」と語った。「2番目は昨シーズンだ。もっとこういうプレーをしないといけないし、ボックスの外からシュートを打たないといけない。自分にはそれができると分かっている」
フェルナンデスの序盤の活躍にもかかわらず、デ・ゼルビはプレシーズンツアーの残り期間において、新戦力のコンディション管理には慎重な姿勢を見せている。チェルシー戦の勝利を欠場した後も、指揮官は負傷への懸念をすぐに打ち消した。「マテウス・フェルナンデスは今すぐにでもプレー可能だが、彼に関してはどんなリスクも負いたくない」とデ・ゼルビは認めた。
レアル・マドリーが逃した一人
トッテナムによる獲得成功は、今夏の移籍市場序盤に彼の獲得を巡って激しい競争があったことを踏まえると、なおさら印象的である。ホルヘ・メンデスが当初、スペインの強豪との間で合意に達していたにもかかわらず、レアル・マドリーがフェルナンデスの獲得を見送っていたことが明らかになった。
これによってスパーズが動く余地が生まれ、クラブは不振に終わった国内シーズンを受けて再建を目指していた。トッテナムは前季を17位で終え、デ・ゼルビは最終節で、フェルナンデスの古巣であるウェストハムを犠牲に残留を決めた。ハマーズとサウサンプトンで2季連続の降格を経験したMFは、新たな指揮官を助けて順位を押し上げ、北ロンドンでようやく安定を見いだすことを強く望んでいるはずだ。












