アリヨン・イブラヒモビッチは来季、バイエルンでルイス・ディアスのバックアッパーとして計画されている。20歳の同選手はスプリンターとして高く評価されており、移籍市場の動向の恩恵も受けている。
バイエルンは、アレクサンダー・ニューベルのようなレンタル復帰組の売却によって、これまでに総額約3500万ユーロをすでに手にしている。だが、それで終わるつもりはない。マックス・エーベルらスポーツ部門の首脳陣は、ジョアン・パリーニャ、サシャ・ボエ、ブライアン・サラゴサの引き取り先を必死に探している。ただ、高額な年俸と移籍金もあって、それは難航している。
一方で、あるレンタル復帰組は来季の戦力としてしっかり計算に入れられている。アリヨン・イブラヒモビッチだ。フロジノーネ・カルチョ、ラツィオ、1.FCハイデンハイムへの計3度のレンタルを経て、驚くべきことにまだ20歳になったばかりの下部組織出身選手は、今季ついにトップチームでチャンスを得ることになった。バイエルンは3週間前、わざわざ配信したプレスリリースでその方針を意外にも発表している。
「アリヨンは12歳でFCバイエルンに加入し、クラブのキャンパスと計画的なレンタル先を通じて、一歩ずつ成長してきた。特に昨季のハイデンハイムでの非常に良い1年で、今のFCバイエルンで戦う準備を整えるために、個人として多くを学んだ」と当時、スポーツディレクターのクリストフ・フロイントは語っている。「彼の成長は、我々が才能ある選手たちに示している可能性の象徴だ。彼にとって今は、もはや学ぶだけの段階ではない。今はここ、FCバイエルンで勝負する時だ」
バイエルンはゴードンではなくサイバリを獲得、イブラヒモビッチに追い風
イブラヒモビッチがこのチャンスを得た背景には、本来はまったく想定されていなかった移籍市場での展開もある。初夏の時点でバイエルンは、本来なら前線にもう1人、ハイレベルな左ウイングを加えたいと考えていた。ミュンヘンのクラブはアンソニー・ゴードンの獲得に本腰を入れていたが、最終的に彼はFCバルセロナへ移籍した。
その代わりに加わったのが、むしろ中央で強みを発揮する万能型のイスマエル・サイバリだ。中央ではサイバリは、主にジャマル・ムシアラとセルジュ・ニャブリと出場時間を争うことになる。3人とも左ウイングでもプレーできるが、絶対的な1番手であるルイス・ディアスの名目上の控えとしては、ヴァンサン・コンパニ監督はどうやらイブラヒモビッチを考えているようだ。「基本的にはディアスのバックアップです」と、イブラヒモビッチは月曜日のメディア対応で、コンパニからどんな役割を与えられたのかという質問に答えている。
イブラヒモビッチは、先週月曜日の公式トレーニング初日からすでにプレシーズン準備を始めた少数の選手の1人だった。ヴェーエン・ヴィースバーデンとの最初のテストマッチ(1-2)でも出場しており、これから控えるプレシーズンの試合でも、多くの実績ある攻撃陣が不在であることから、イブラヒモビッチは多くのプレータイムを得るとみられる。ディアスはハリー・ケイン、マイケル・オリーズと同様に、まだ延長されたW杯休暇中にある。ムシアラ、ニャブリ、レナート・カール、サイバリはそれぞれの負傷からの復帰に取り組んでいる。
「世界最大のクラブでプレーするチャンスをもらえて、本当にうれしい」とイブラヒモビッチは語った。「このチャンスを必ず生かしたい」
イブラヒモビッチのスプリント能力に感銘を受けたヴァンサン・コンパニ
イブラヒモビッチは2023年初め、17歳でユリアン・ナーゲルスマンの下、バイエルンのトップチームでデビューした。その後さらに3試合に出場し、3度のレンタルに出た。最初はフロジノーネで有望なレンタル生活を送り、その後はラツィオで完全に期待外れに終わり、そこでの出場時間は合計わずか19分だった。そして昨季、イブラヒモビッチはブンデスリーガから降格したハイデンハイムでレギュラーに定着した。ポジションは目まぐるしく変わり、右、左、中央とさまざまに起用され、7つのゴール関与を記録している。
コンパニが特に感銘を受けたのは、イブラヒモビッチのスプリント能力だった。イブラヒモビッチは昨季のブンデスリーガで合計664回のスプリントを記録しており、これは全選手中7番目に高い数字だ。バイエルンで最多だったのはマイケル・オリーズの628回。イブラヒモビッチのトップスピードは時速35.08キロに達した。この数値を上回るミュンヘンの攻撃的選手はおらず、より速かったのはDFのアルフォンソ・デイヴィス、コンラート・ライマー、ヨシプ・スタニシッチだけだった。フィジカル面でイブラヒモビッチは、コンパニのインテンシティーの高いプレースタイルにとって理想的な条件を備えている。
そして、所属元クラブでチャンスを得るための具体的なアピールも、この上ないタイミングで示していた。5月にアリアンツ・アレーナで行われたバイエルンとの直接対決だ。ハイデンハイムは3-3で引き分け、イブラヒモビッチは好パフォーマンスを見せ、1ゴールをアシストした。












