ボルシア・ドルトムントはU-23に山本貴斗を獲得。トップデビュー戦で18歳の彼は堂々としたプレーを見せ、才能を証明した。BVBでさらに飛躍できるか?
16年前もインターネットやソーシャルメディアはあった。ただ、当時ほど熱狂が顕著ではなかった。今はその興奮が瞬く間に広がり、アルゴリズムによって増幅される。
「ロッテ戦で4対1、香川が初出場――レヴァンドフスキは鮮やかなオーバーヘッド」2010年7月13日、ドルトムント公式にはそんな見出しだけ。それ以上の内容はなかった。
当時、日本の2部リーグからわずかな移籍金で加入した香川真司は、ロッター・クロイツ・スタジアムに集まった4078人の前でBVBデビューし、66分間プレーした。ディミタル・ランゲロフのハットトリックでドルトムントは4-1で勝利。香川はその後、ユルゲン・クロップ率いる優勝チームの中心選手へと急成長した。 あれから多くの時間が過ぎた。
ニコ・コヴァチは山本貴斗のデビューをどう語ったのか?
山本貴斗のデビュー戦は状況がまったく異なる。18歳の彼は土曜のロート・ヴァイス・オーバーハウゼンとの親善試合(3-1勝利)で45分出場し1得点。ギラッシの2-1リード弾も演出した。
攻撃的MFの山本は、後半のBVBで最も存在感を示した。注目すべきは、彼が試合の11日前にRWOから加入し、トップチームとの合同練習は数回しかしていないことだ。
「木曜に初めて彼を見た。それまでは知らなかった」とニコ・コヴァチ監督。山本はU-19代表デビュー戦でも即ゴールを決めたが、監督が知らないのは彼がU-23加入で、移籍交渉を別担当者が行ったためだ。
山本貴斗の強みとは
育成センター長のポール・シャフランは「タカトは最初から我々を納得させた。彼は試合で求める資質を備えている」と述べた。ガンバ大阪との契約には買い取りオプションが付いている。 『ビルト』紙によると、移籍金は150万ユーロとなる見込みだ。
ネット上のBVBファンは「すぐに買い取りオプションを行使すべき」「トップチームに昇格させろ」「山本は新・香川だ」などと興奮している。 地域リーグの相手に45分出場しただけでこの評価は時期尚早だ。とはいえ、現時点ではピッチでのプレーを評価するしかない。コヴァチ監督も「良いプレーもあった」と認めた。
左利きの彼はボールをほとんど離さず、軽快かつ創造的にプレー。右足も使いこなし、MF間のスペースで相手陣を混乱させた。
「楽しみだ」とニコ・コヴァチ監督は語った。
さらに驚異的な適応力も光った。彼にとって新チームメイトは未知の環境での「異分子」のはずだが、すでに溶け込んでいる。 特にギラシーとは短期間で良い連携を見せた。88分には左足アウトサイドで精度の高いクロスを供給し、ストライカーは芸術的なカンフーキックでクロスバー直撃のシュートを放った。試合後、山本は記念に試合球を持ち帰った。
試合後、コヴァチ監督は「有望なプレーだった」と称賛。さらに「彼には将来性がある。まずはセカンドチームでプレーするが、トップチームへの道も開けている。注目していく」と語った。
今後数週間、彼の去就は自身次第だ。アピール機会は多い。選手層が薄い現状を受け、トップチームで練習を続け、まもなくアジアツアーにも同行する。マーケティング面でもBVBにとって好機であり、特に故郷大阪訪問が注目される。
山本貴斗はトップチームに定着できるか?
彼は6年間ユースアカデミーで多くのチームを渡り歩いた。2025年10月、ついにトップチームに昇格。1月に就任し、後にサウジアラビアのアル・イッティハドへ移籍したドイツ人監督イェンス・ヴィッシングは、2月に山本をプロデビューさせた。
その後、彼は6試合に出場し、合計228分プレー。1試合では先発した。長らく注目していたドルトムントがオファーを提示した。山本は興奮を隠せなかった。「まだ信じられない。ドルトムントのような大クラブでプレーできるとは。日本を離れるのは初めてで、すべてが新しいが、準備はできている」
ニーダーライン・スタジアムでその覚悟を示した。3-1とするゴールを決めた際、彼は指で自分の背中と苗字を指し示した。試合後は数十人のファンとセルフィーを撮り、サインに応じ、RWOの選手からユニフォーム交換を申し込まれた。
彼は香川が当時示した「最初の存在感」を上回った。このままBVBの一員として帰国し、オーバーハウゼン戦のようにチームを牽引すれば、熱狂はドイツから日本へ波及するだろう。たとえそうでなくても、コヴァチ監督が山本をセカンドチームに留めておく余裕があるかどうか、その去就は注目だ。












