Heekyong Yang
[ソウル 28日 ロイター] - アジアの半導体株が28日、韓国主導で急落した。人工知能(AI)インフラ投資に絡む資金調達リスクへの懸念が高まったほか、中国との競争激化も不安材料となり、AI関連株の売りが加速している。
メモリー半導体大手の韓国サムスン電子は一時13.4%安、SKハイニックスは14%安となり、ソウル市場の下落を増幅させた。両銘柄がほぼ半分を占める総合株価指数(KOSPI)は0341GMT(日本時間午後0時41分)時点で約9.4%下落した。
SKハイニックスの米国預託証券(ADR)は前日の米国市場で7.5%安の143.02ドルで取引を終え、今月の上場以来初めて新規株式公開(IPO)価格の149ドルを割り込んだ。
日本のフラッシュメモリー大手キオクシアホールディングスも約18%下落。台湾の半導体設計会社メディアテック(聯発科技)も9%超値下がりした。
ストーンXのシニアアナリスト、マット・シンプソン氏は「テック投資家がナスダックの動きに従って出口に殺到しており、今回の売りは絶望的な局面にあるようだ」と指摘。「ただ現時点ではKOSPIがアジアの市場心理を左右しており、それは醜い状況に見える」と述べた。
<AI関連の投資家心理が変化>
アナリストによると、こうした売りは、AIインフラの資金調達を巡る懸念、中国の技術進歩、中国企業との競争激化が重なったことを反映している。
キウム証券のアナリスト、ハン・ジヨン氏は、中国企業が国産の深紫外線(DUV)露光装置を開発しているとの報道を受け、中国のメモリーメーカーが生産能力の拡大を加速させ、世界のメモリー市場での競争が激化するとの懸念が再び強まったと指摘した。また、今週後半に相次ぐ決算発表を控え、投資家の警戒感も強まっていると述べた。
これとは別に、エヌビディアが大規模データセンター事業の一環として、対話型AI「チャットGPT」を手がけるオープンAIに対し約2500億ドルの融資保証を提供する方向で協議していると、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が26日報じたことを背景に、エヌビディア株は5%近く下落。エヌビディアが顧客企業をどこまで財務的に支援するのかについて、投資家の間で懸念が広がった。
さらに投資家心理を圧迫したのが、中国の低コストのオープンソースAIモデル「Kimi K3」などの人気拡大だ。将来のAI処理負荷が想定より軽くなる可能性が意識され、先端AIチップや広帯域メモリー(HBM)の需要が予想を下回るのではないかとの懸念が浮上した。
一方、中国のメモリーメーカー、長鑫存儲技術(CXMT)が前日の中国市場で好調な上場を飾ったことも、世界のメモリー業界での競争激化への懸念を強めた。












