Marc Jones
[ロンドン 29日 ロイター] - S&Pグローバルのアナリストは、エルニーニョ現象自体が国債格付けの引き下げにつながる可能性は低いとの見方を示した。ただ、想定より大幅に深刻な事態となるか、各国政府がコストのかさむ支援策で対応する場合はこの限りではないとした。
S&Pの中南米担当主任格付けアナリスト、ジョイディープ・ムカジー氏は、「スーパーエルニーニョ」が発生した場合にもたらし得る深刻な干ばつや洪水による経済混乱の規模だけでなく、政策当局がその影響にどう対処するかによっても、格付けへの影響は左右されると述べた。
同氏はインタビューで「経済活動を混乱させる洪水や干ばつが起きた場合、6カ月から12カ月後には持ち直すと想定される」とし、「それだけで済むのであれば、格付けはそうしたストレスに耐えられるはずだ」と述べた。
むしろ鍵を握るのは、被害の大きい国々の政府の政策対応になるとみられ、同氏は被災者を支援するための小規模な財政対応にとどまるなら別として、電気料金や燃料価格の統制といったより広範な措置は、追加的な財政圧力を生む可能性があると指摘する。
「そうなると、自然災害による混乱だけでなく、財政面でも突如問題を抱えることになる」と述べた。
政府は経済的コストの一部を家計や企業に負担させるか、公共支出の拡大、財政赤字の拡大、借り入れの増加を通じて自らがより大きな部分を引き受けるか、という選択に直面する。
同氏は「ここでは政策対応が鍵だ」とし、「政府がコストを回避するのか、分担するのか、それとも財政赤字や債務の拡大を通じてバランスシート上で自らその多くを引き受けるのかということだ」と述べた。
同氏はまた、変動相場制を採用する国の方が気象関連のショックを吸収する上で有利な立場にある可能性があるとし、コロンビアとペルーの2カ国を例に挙げた。両国はエルニーニョによって大きな経済的影響を受ける可能性がある。
ただ、S&Pは現時点でエルニーニョが格下げの波を引き起こすとは予想していない。ムカジー氏は同現象の規模を巡る不確実性は依然として高いと警告した。












