[メキシコ市 23日 ロイター] - 米国とメキシコは23日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の見直しに向けた第3回交渉を行った。メキシコ側は「協議は建設的だった」と評価したが、自動車の原産地規則の変更など主要課題で見解の相違が明らかになったもようだ。両国は第4回貿易交渉を9月上旬に行う。
グリア米通商代表部(USTR)代表は23日、メキシコのシェインバウム大統領、エブラルド経済相と会談した。
会談終了後に発表された共同声明は、「グリア代表とシェインバウム大統領は、2国間協力の重要性で一致し、北米の製造業を成長させ、地域サプライチェーン(供給網)を強化し、中国などの『非加盟国によるただ乗り(フリーライダー)』に対処することの緊急性を強調した」と表明。第4回交渉を9月上旬にワシントンで開催することでクリア氏とエブラルド氏が合意したとした。
共同声明によると、今回、自動車、経済安全保障、労働、農業、電子決済サービスのほか、鉄鋼・アルミニウム製品に関する協議が行われた。
エブラルド氏は別の声明で、「協議は建設的だった」とし、鉄鋼・アルミニウムやアジアからの輸入代替といったテーマで前進があったと説明した。
ただ、関係者2人によると、両国には主要論点で依然として大きな隔たりがある。最大の対立点の一つは、優遇的な市場アクセスの対象となる自動車について米国産部品・原材料の比率を50%にするよう米側が要求している点だ。ある関係者は、メキシコはこの提案を「1%たりとも」受け入れるつもりがなく、こうした条項が「将来的な引き上げの可能性に扉を開く」と述べた。
現協定では、完成車が無関税対象となるには北米産部品・原材料の比率が75%以上で、うち40%は時給16ドル以上の労働者が生産したものである必要がある。時給に関する基準は米国とカナダでは満たされているが、現協定は今回米国が要求しているように特定の1カ国からの部品・原材料比率を定めることはしていない。
一方、メキシコはその他の問題で譲歩に応じる前提として、通商拡大法232条に基づき米国がメキシコ・カナダ産の自動車に課している25%関税、鉄鋼・アルミニウムに課している50%関税の調整を求めている。ただ、トランプ米大統領が関税引き下げに応じる兆しはない。
関係筋によると、米はメキシコに対し、自動車生産の米国回帰、北米サプライチェーン(供給網)からのアジア系部品排除、対メキシコ貿易赤字削減というトランプ氏の目標達成に向けた代替案の提示を求めたという。
USMCA見直し協議は、カナダが参加しない形で行われている。交渉は来年にずれ込む可能性があり、メキシコとカナダが緩和を目指してきたビジネスや投資に関する不確実性が長引くことになる。












