[ワシントン 4日 ロイター] - 米労働省が4日発表した6月の雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は前月から17万8000件減少し、735万9000件となった。医療・社会福祉分野の求人が約1年ぶりの落ち込みとなったことが響いたものの、採用の改善と低水準の解雇件数から、労働市場が依然として安定していることが示唆された。ロイターがまとめたエコノミスト予想は740万件だった。
6月の求人率は4.4%と、前月の4.5%から低下した。
業種別では、医療・社会福祉分野14万7000件減と2025年7月以来、約1年ぶりの大幅な落ち込みとなった。同分野は高齢化が進む中、雇用の伸びをけん引してきた。
インディード・ハイアリング・ラボのエコノミスト、スネハ・プリ氏は、ハイチおよびその他6カ国からの数十万人の移民に対する「一時保護資格(TPS)」が終了したことを背景に、「外国生まれの労働人口が労働人口全体の減少を主導している中、労働供給の制約が採用動向を一段と左右する状況を踏まえると、国際的な人材採用に依存する医療分野こそが、まさに注視すべきセクターとなる可能性がある」と述べた。
レジャー・ホスピタリティー分野は8万6000件減少した一方、小売業や金融業では増加した。
採用件数は、医療・社会福祉分野がけん引し、9万6000件増の534万8000件となった。ただ、ホテル、レストラン、バーの採用は7万7000件減少。サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会による押し上げ効果が薄れつつあることを反映したとみられる。採用率は3.4%と、前月の3.3%から上昇した。
レイオフ・解雇件数はほぼ横ばいの176万6000件。解雇率は1.1%と変わらなかった。
自発的離職は7万9000件増の323万2000件となった。より良い条件を求めての動きとみられるが、これは賃金の伸びを抑制し、労働市場がインフレの要因ではないというエコノミストの見方を裏付ける形になるとみられる。離職率は2.0%と横ばいだった。
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は「労働市場は安定した状態にある」と指摘。「ただ、1バレル=100ドルを超える原油価格、インフレ加速、金融引き締めの可能性、生産サプライチェーン(供給網)の多くが集中するアジア発の世界的なリセッション(景気後退)に経済が適応する中で、この労働市場の状況は変化していくだろう」との見方を示した。












