Claire Fu Kevin Yao Liangping Gao
[シンガポール/北京 30日 ロイター] - 中国共産党中央政治局は30日開いた会議で、景気減速への対応として、年内に予算計上済みのインフラ事業への財政支出を加速する方針を示した。大規模な追加景気対策は計画しない。
OCBC銀行のアジア・マクロ調査責任者トミー・シー氏は「大型の政策『バズーカ』はなかった。政策支援は大規模な景気刺激ではなく、成長の下支えに重点を置くというわれわれの予想におおむね沿った内容だった」と述べた。「政策手段にはなお柔軟性が残されているが、第3・四半期は既存の政策資源を速やかに投入することが焦点になりそうだ」と語った。
<中国政府、景気刺激より過剰生産能力を重視>
共産党の最高意思決定機関である政治局は会議で、「経済が直面する困難と課題」を認めた。会議の概要によると、中国は財政支出のペースを加速させる必要があるとした。
利益を犠牲にして市場シェアを争う企業間の「内巻」競争について、政治局は「引き続き総合的な是正を進める」と表明した。
大半のアナリストは、予算計上済みの国家インフラ事業を加速させれば、財政赤字を拡大させることなく今後数カ月の成長を安定させられるとの見方で一致している。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト徐天辰氏は「中国にはなお十分な財政余力がある」と述べた。
JDドットコムのチーフエコノミスト沈建光氏は、上半期の国債発行と歳出が計画を下回るペースだったため、当局には下半期に歳出を加速させる余地があると指摘した。同氏は政治局が「着実に推進する」と表明した「六つのネットワーク(六網)」構想に支出が集中するとみている。これは水利ネットワーク、物流網、地下パイプライン、送電網、通信網、コンピューティング能力拠点にまたがる事業を指す。
国営メディアによると、中国政府は今年、これらの事業に約1兆ドルを投じる計画だ。
<内需拡大方針を改めて表明>
新華社によると、政治局は内需拡大に取り組み、「重点層への雇用支援を強化し、柔軟な働き方や新たな雇用形態の労働者の権益を保障する」と表明したが、具体策は示さなかった。
エコノミストは、消費者の手元資金を増やす抜本的な政策が打ち出されるかについて、依然懐疑的だ。
ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト張智威氏は「発表文は内需拡大の重要性にも言及したが、所得の伸びを高めるより、消費者向けの商品やサービスの供給改善に重点が置かれているようだ」と述べた。












