Arathy Somasekhar Trixie Yap
[23日 ロイター] - 23日のアジア市場で、原油先物は1.5%を超える上昇となり、6週間超ぶりの高値を付けた。米国がイランへの新たな攻撃を実施したほか、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海でタンカーを攻撃したことが背景。
北海ブレント先物は0327GMT(日本時間午後0時27分)時点で2.2ドル(2.3%)高の1バレル=96.27ドルと、6月8日以来の高値を付けた。前日の清算値は3ドル超上昇して94.07ドルと、6週間ぶりの高値にあと一歩まで迫った。前日に3%上昇した米WTI先物は1.65ドル(1.9%)高の88.48ドル。
米軍は22日、12夜連続でイランへの攻撃を実施したと発表した。トランプ米大統領は先に、イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃するたびに、同国の橋か発電所を破壊すると表明しており、緊張が一段と高まっている。
また、イランの革命防衛隊は23日、ホルムズ海峡南側の機雷敷設航路とされる海域を通過しようとした石油タンカー3隻のうち1隻が爆発により炎上し、残る2隻は引き返したと発表した。ホルムズ海峡は革命防衛隊の支配下にあり、イランとの調整なしには、いかなるタンカーの出入りも認めないと警告した。
さらに、フーシ派が同日、サウジアラビアに対する海上封鎖の一環として、サウジ石油タンカー2隻を攻撃したと発表し、紅海でも石油輸送の要衝に混乱が生じるリスクが一段と高まった。
紅海におけるフーシ派のサウジ海上封鎖は、湾岸地域を越えて世界のエネルギー供給を混乱させる恐れがある。
フィリップ・ノバのシニアマーケットアナリスト、プリヤンカ・サチデバ氏は、原油価格はバベルマンデブ海峡(紅海南端)とホルムズ海峡の両方で同時に混乱が生じるという稀なリスクに直面していると指摘。
その上で「地政学的プレミアムは戻ってきたが、価格上昇が持続するためには、海運の長期的な混乱や意味のある供給停止の証拠が必要になる」と述べた。
MSTマーキーのエネルギー調査責任者ソール・カボニック氏は、紅海航行への新たな脅威は、日量最大500万バレルの石油供給と、ホルムズ海峡を迂回する湾岸産原油の主要ルートを寸断する可能性があるとした。
供給面では、米エネルギー情報局(EIA)が発表した先週の原油在庫が200万バレル増となった。製油所稼働率が低下し、原油輸出が減少する一方で輸入が増加したことが要因。ロイター調査によるアナリスト予想は110万バレル減だった。












