Juby Babu Max A. Cherney
[29日 ロイター] - 英半導体設計大手アーム・ホールディングスが29日発表した第2・四半期決算(2026年7―9月)の売上高見通しは13億8000万ドルと、LSEGがまとめたアナリストらの市場予想の13億4000万ドルを上回った。人工知能(AI)向けのデータセンターに使われる省エネルギー型半導体を設計する需要が好調なのが追い風となる。
ただ、株価は時間外取引で一時約7%急落した。同社が第2・四半期にスマートフォン向けロイヤルティー収入が減少する見通しを示したことを受けた。
第2・四半期の調整後1株利益は0.47ドルになると見込み、市場予想の0.43ドルを上回った。
アームのレネ・ハース最高経営責任者(CEO)はロイターのインタビューで、大手ハイテク企業からの半導体需要の高まりに加え、米半導体大手エヌビディアによるAIデータセンター向けの新しいCPU(中央演算処理装置)「Vera(ベラ)」開発の動きなども支えになり、予想を上回る売上高を計上できたと説明した。
また、米クアルコムがデータセンター向け半導体「C1000」を投入したことにも言及。現時点でアームの売上高には寄与していないが、将来的に貢献するとの見方を示した。
ハース氏は、同社が過去6年間にデータセンター向けに15億個のアームコアを出荷したが、うち約30%は直近9カ月間の出荷だとし、「成長は加速している」と強調した。
この日発表した第1・四半期(4―6月)の売上高は12億9000万ドル、調整後1株利益は0.45ドルだった。市場予想の売上高12億6000万ドル、調整後1株利益0.40ドルをともに上回った。
米グーグルの親会社アルファベットやアマゾン・ドット・コムなどがAI向けのカスタム半導体の開発を進めている中で、アームの半導体技術の需要が急増してきた。より複雑な設計の半導体がデータセンターに用いられているのに伴い、アームが自社技術を用いて製造された製品ごとに得られるロイヤルティー収入やライセンス収入も増加している。
第1・四半期のロイヤルティー収入は前年同期比22%増の7億1500万ドル、ライセンス収入も23%増の5億7400万ドルとなった。
ジェイソン・チャイルド最高財務責任者(CFO)は決算発表後の電話会議で、支出計画と見通しは変更していないと説明。第2・四半期のスマートフォン向けロイヤルティー収入の伸びは約10─15%になるとの見通しを示し、メモリー不足を要因に挙げた。「ロイヤルティーで唯一、実際に弱さが見られるのはスマートフォン分野、特にメモリー関連の問題だ」と述べた。
<省電力設計>
アームの半導体設計は電力効率の高さで評価されており、大規模なAIモデルの稼働で急増するエネルギーコストと発熱の管理に迫られるデータセンター運営者にとって重要な強みとなっている。
同社が3月に発表した新しいAIデータセンター向け半導体「AGI CPU」は当初の想定を上回るペースで、27会計年度と28会計年度を通じた需要は20億ドルを突破。既に複数の顧客に納入している。
ハース氏によると、クラウド大手の米オラクルがこの新型半導体の購入で合意した。契約額は明らかにしなかった。
ハース氏は「北米と中国に新規顧客を抱えている」と述べ、同社は現在、10億ドル超相当の半導体供給を確保できると述べた。
ジェフリーズのアナリストは、新型半導体の売上高が31会計年度に180億ドルに達すると予想し、アームの予測である150億ドルを上回る見方を示した。












