Balazs Koranyi Francesco Canepa
[フランクフルト 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は23日、政策金利である中銀預金金利を予想通り2.25%に据え置いた。同時に、中東での紛争再燃によるエネルギー価格急騰によるインフレ上振れリスクを踏まえ、9月の追加利上げの可能性に含みを残した。
ECBは声明で「不確実性は依然として高く、エネルギーショックのインフレへの影響は完全には顕在化していない」と指摘。「このため政策理事会はショックの強度と持続期間、さらに間接的な影響や二次的影響を注意深く監視している」と表明した。
さらに「エネルギー価格の見通しは変動が非常に大きいが、現時点では6月の専門家による見通しのベースラインに近く、中東紛争前に記録された水準を大きく上回っている」と述べた。
ラガルドECB総裁は記者会見で「基調インフレの動向は抑制されており、エネルギーショックの全面的な影響はまだ表れていない」と語った。ECBが調査した企業は、価格設定や賃金決定において二次的影響を指摘していないとし、「足元、これら要素は二次的影響の兆候を示していない」と述べた。
一方、「企業の原材料の調達コストは上昇しており、販売価格は引き上げられるだろう」とし、エネルギー価格の高止まりが長引けば、二次的影響が経済全体に広がる可能性が高くなるという認識を示した。
さらに、この日の議論では、利上げが妥当かどうかという疑問を提起した金融政策担当者もいたが、最終的には全会一致で金利据え置きを決定したと明らかにした。
INGのエコノミスト、カーステン・ブジェスキ氏は「ラガルド総裁の会見での発言は9月の利上げを明確に示唆している」とし、「ECBは再びタカ派的な姿勢を示しており、9月の利上げはほぼ既定路線と言える」という見方を示した。
ラガルド総裁はまた、2027年10月の任期満了前の退任の可能性については、「船長は船にとどまる」とし、「2027年まで、私の後ろ姿を見ることはないだろう」と述べ、来年も総裁職にとどまると言明した。しかし、任期を全うするかという質問に対しては「枠にはめられる」ことは好まないとも応じた。
ECBは6月に利上げを実施し、追加利上げを示唆していたものの、その後は物価、賃金、経済活動、インフレ期待に関して落ち着いたデータが相次ぎ、早期の追加措置の緊急性は薄れていた。
ただ、イランでの戦闘再開を受けて原油価格が上昇。比較的低水準にとどまっていた天然ガス価格も3年超ぶりの高値を付けており、物価上昇圧力に拍車をかけ、ECBへの圧力が続いている。市場関係者やエコノミストは、エネルギーショックがより広範な物価上昇の連鎖を引き起こすのを防ぐため、次回会合での利上げを予想している。
投資家は今後1年間で追加利上げがほぼ3回あると予想しており、1回目は10月まで、2回目は27年2月までの実施を完全に織り込んでいる。
この織り込みは経済のファンダメンタルズよりもエネルギー価格を反映したもの。ロイターが調査したエコノミストの大半は、インフレ抑制へ必要な金融引き締めは少ないとみている。インフレ率は今後数カ月、目標の2%を上回る3%前後で推移する可能性がある。












