Emma Farge
[ジュネーブ 27日 ロイター] - 国連合同エイズ計画(UNAIDS)は27日、2025年の世界的な対策資金提供額が73億ドルと前年比18%減少し、過去20年近くで最低水準に落ち込んだことを受けて、世界はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)流行の再燃リスクに直面していると警告した。ブラジルで開催された国際エイズ会議の開幕に合わせて発表した報告書で明らかにした。
2025年1月にトランプ氏が大統領に復帰する前は、米国が国際的なHIV資金の75%を占めていた。同月トランプ大統領は全てのHIV関連資金提供の一時停止を命じたが、数日後には命を救うHIV対策を再開した。ただ予防活動の大半は縮小された。
UNAIDSは「国際社会はHIV対策において数十年にわたる苦労の末に勝ち取ってきた成果を脅かす深刻な政治的・財政的混乱の時期に突入している。新たな決意と行動がなければ、世界はHIVの流行に再び見舞われる恐れがある」と警鐘を鳴らした。
これまでのHIV対策の進展により、2025年のHIV新規感染者数とエイズ関連の死者数は30年超ぶりの最低水準まで押し下げられている。
報告書はまた、2030年までにエイズを終結させるという世界的な目標が軌道から外れていることを改めて指摘し、資金の減少とエボラ出血熱のような他の危機が取り組みを妨げているとした。昨年は約120万人がHIVに感染した。
HIV対策への海外資金の減少による影響は、国内支出の増加によって部分的に相殺された。昨年のHIV対策総資源は全体で6%減少した。しかし全ての政府が対応できたわけではなく、予防プログラムへの支出が最も大きく減少したのは世界の新規感染者の約半数を占めるサハラ以南のアフリカ地域だった。
カメルーン、ナイジェリア、ザンビアの各国データによると、HIV感染を防ぐ予防薬(PrEP)を受けている人の数は50%以上減少している。












