Nobuhiro Kubo Tim Kelly Kentaro Okasaka
[東京 6日 ロイター] - 三菱電機は、日本と英国、イタリアが共同開発する次期戦闘機向けの生産施設を国内に3棟建設する方針を決めた。3─4年後の稼働を想定し、戦闘能力を左右するアビオニクス(電子機器)を開発・製造する。日本政府が防衛力強化に動く中、同社は防衛関連の生産施設8棟の増設をすでに進めており、次期戦闘機や新規参入するドローン(無人機)、日米が共同生産する空対空ミサイル向けなどさらに8棟の新設を検討する。
藤本健一郎最高財務責任者(CFO)が6日、ロイターのインタビューで明らかにした。投資額は非開示とした。
次期戦闘機開発プログラム(GCAP)は2020年代後半からの収益貢献を見込む。3カ国は35年の量産開始を目指しており、それまで試作機の開発などを進める。
藤本氏は「ミッションアビオニクスの中核部分を当社が担う」と説明。三菱電機はイタリアのレオナルド、エレットロニカ・グループ、英レオナルドUKと共同でアビオニクスを開発しており、担当部分をプログラム参加国に供給する。
7月にはカナダのオブザーバー参加も決まった。藤本氏は「参加国が増えるほどメリットがある」と述べ、「EU(欧州連合)には拡張余地があると思っている」との見方を示した。
三菱電機は防衛事業の売上高を、26年度見通しの4500億円から30年度に6900億円へ引き上げる計画だ。藤本氏は「輸出が相応のウエートを占めるようになる」と述べた。
GCAPに加え、日本がオーストラリアへの輸出を決めたもがみ型護衛艦や、さらに米国が開発し、日本が共同生産に参画する中距離空対空ミサイル「AIM120」の事業が寄与してくるとみている。三菱電機はAIM120向けの電子回路基板を製造する計画で、将来的には最終組み立てへの参画も目指している。
イランやウクライナでの戦争を背景に、世界的にミサイルの供給能力は逼迫している。藤本氏は、AIM120以外のミサイルについても需要が拡大する可能性があるとの認識を示した。
ドローンは、同社が新たに参入する領域。藤本氏は、地上の部隊や艦船、人工衛星などを結ぶ通信技術が同社の強みとする一方、足りない部分はスタートアップなど他社との提携で補完していく考えを示した。「従来は社内の研究開発部門でという流れが多かったが、資本提携をやりながら技術を速く手に入れていくのが今後主流になってくる」と話した。
藤本氏はこのほか、日米が7月31日に協調介入した為替に言及。足元の円相場は157円台と一時より円高で推移するようになったが、今年度決算の前提レートを1ドル=150円としていることから業績を上方修正する余地があるとした。一方で、「必ずしも円安を大歓迎してはいない。日本経済全体の問題、それが少なからず弊社にも影響してくるので、円安イコールオッケーというわけでは必ずしもない」と語った。
(久保信博、Tim Kelly、岡坂健太郎 編集:田中志保)












