Abhirup Roy
[22日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラが22日発表した第2・四半期(6月30日まで)決算は、利益が市場予想を下回った。また、AI(人工知能)インフラやロボット事業への投資加速を背景に、フリーキャッシュフロー(FCF)が2年超ぶりにマイナスに転じた。時間外取引で株価は約4.5%下落した。
第2・四半期は中東紛争による燃料価格高騰が特に欧州でEV需要を押し上げ、納車台数が過去最高となったほか、エネルギー貯蔵製品の設置も拡大した。ただ、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)による大規模な投資を相殺するには不十分だった。
マスク氏は今年、前年の約3倍となる250億ドル超の投資を計画しており、中核的な収益源である自動車事業よりも、AIを活用した自動運転技術やロボット事業に賭ける姿勢を鮮明にしている。ただ、こうした事業転換には多額の費用がかかり、テスラの企業価値の多くは高利益率の収益源に対する期待に支えられていることから、支出の膨張を巡る投資家の視線は厳しさを増している。
上場投資商品会社ディレクションのライアン・リー上級副社長(製品・戦略担当)は「決算が予想を下回ったことを受け、収益化が依然として中心的な懸念事項だ」とし、「問題はこうした投資がどれだけ早く企業価値を支え始められるかだ」と述べた。
テスラは、納車台数が増加したにもかかわらず、AI関連の営業費用増加、平均販売価格の低下、規制クレジット収入の減少により収益性が圧迫されたと説明した。
同社は高価格帯の「モデルS」と「モデルX」の生産を打ち切った。これに販売促進策も加わり、1台当たりの平均売上高は4万5345ドルから4万2730ドルに低下した。排出基準を満たさない従来型自動車メーカーに販売する規制クレジット収入も、政策変更を受けて先細りしている。
一方、第2・四半期の設備投資額は58億ドルと、前年同期および今年第1・四半期の2倍超に膨らんだ。
これを受けてFCFはマイナス11億ドルとなった。アナリスト予想はマイナス33億ドルだった。
マスク氏は決算発表後のアナリスト会見で「今年は設備投資が非常に大きな年になるが、われわれが投資している全てのものが素晴らしいリターンをもたらすと確信している」と述べた。
第2・四半期の納車台数は48万0126台で市場予想を上回り、前年同期の38万4122台からも増加した。
売上高は282億4000万ドルと、アナリスト平均予想の257億1000万ドルを大きく上回った。一方、調整後1株当たり利益は0.33ドルで、市場予想の0.51ドルを下回った。
ビジブル・アルファのデータによると、自動車部門の売上総利益率は16.3%で、アナリスト予想の18.04%を下回った。また、市場はテスラの2026年販売台数を約170万台と予想。前年比での増加を意味する。
エネルギー貯蔵製品の設置量は13.5ギガワット時(GWh)と、第1・四半期の8.8GWh、前年同期の9.6GWhから拡大した。












