[オタワ 29日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が29日公表した今月15日の前回政策決定会合の議事要旨で、カナダ経済の回復の持続可能性を巡って政策委員の間で意見が分かれていたことが分かった。議事要旨は政策委員らが「(2026年)第2・四半期の国内総生産(GDP)成長率の回復に確信を持っていた」としつつ、「短期の先を見据えた回復の持続可能性についてはさまざまな見解があった」と紹介した。
その上で政策委員らが「経済成長が予測通り広範囲に及んでいることを示唆しているかどうかを把握するため、データを注意深く監視する必要があるという意見で一致した」と説明した。
この会合では主要政策金利を2.25%に据え置き、第2・四半期のGDP成長率は年率換算で2.5%と見込んだ。第1・四半期のGDPは予想を下回り、政策委員らはその理由としてトランプ米政権による関税引き上げに企業が適応できなかったことや、主要都市のトロントとバンクーバーの住宅市場の停滞、消費の回復力の弱まり、輸出と企業投資が横ばいで推移していることなどを挙げた。
中銀はインフレ率2%を目標とし、原油価格高騰の直接的な影響は考慮しない方針を示している。政策委員らは原油価格高騰が他のモノやサービスの価格に波及している証拠は限定的だと指摘した。
一方、議事要旨には「しかし原油価格が高止まりすればするほど、それに伴うインフレ効果が拡大するリスクは高まる。政策委員らは原油価格上昇が持続的なインフレにつながることを許さないという姿勢を、今後のコミュニケーションで改めて強調することで合意した」と記した。
一部の政策委員は中期のインフレ期待に上昇傾向の兆しが見られることに懸念を示した。他方でより長期のインフレ期待についてはしっかりとつなぎ留められているという見方で一致した。
米国とイスラエルのイラン攻撃に端を発した中東紛争とトランプ関税が相まって、中銀の役割は複雑化している。原油高の影響を抑えるために利上げをすれば経済に打撃を与える可能性があるが、経済成長を後押しするために利下げすればインフレ率の急拡大を招く恐れがある。
議事録には「全体として経済成長の鈍化とインフレ率の急拡大の時期を経て経済成長は回復しつつあり、インフレ率は緩和しつつあった」と言及。政策委員らは「これによって金融政策が直面するトレードオフが軽減されたという見方で一致した」とし、「不確実性は依然高い」との見解だったと紹介した。












