Raphael Satter AJ Vicens Anirban Sen
[ワシントン 6日 ロイター] - ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃を仕掛けるハッカーが、電話を使った手口で過去1カ月にわたり米国の大手金融機関など数十社を標的にしていたことが、米グーグルとロイターが確認したインターネット関連情報から分かった。
これらデータによると、ハッカー集団はブラックストーン、ブリッジウォーター・アソシエーツ、アポロ・グローバル・マネジメント、ベイン・キャピタル、KKR、TPG、CMEグループ、クリアレイク・キャピタル、ムーディーズなどのプライベートエクイティ(PE)会社や金融関連企業の従業員からパスワードを盗み取ることを狙った72件のウェブサイトを作成。グーグルは6日に公開されたハッキングに関するブログ記事で、ハッカーは「Redact」「Pink」「Falcon」「Helix」など複数の名称で活動していると指摘。
また、ハッカーが最近、PE企業や法律事務所、格付け機関を標的にし始めていると述べた。
専門家によると、ハッカーが金融業界を標的にするために電話などのローテクな手法を用いていることは、高度なセキュリティー対策や人工知能(AI)を駆使した脅威が存在するにもかかわらず、古い手口が依然として最も効果的であることを示している。こうした手法が成功すれば、企業に資本を提供する米大手PE企業のデータが侵害される恐れがある。
グーグルのブログによると、一部の企業はハッカーに身代金を支払ったという。企業名を明らかにしていない。ロイターは実際に被害を受けた企業は特定できなかった。
グーグルの脅威インテリジェンスグループのプリンシパル脅威アナリスト、オースティン・ラーセン氏は、ハッカーは金銭目的で業界を狙うのが一般的で、多くの場合成功していると指摘。「彼らはこうした企業や組織が、盗まれれば流出を防ぐために金を払うほど機密性の高いデータを持っていると考えている」と述べた。
グーグルによると、ハッカーは「綿密なソーシャルエンジニアリングの手口」を用い、勤務先のヘルプデスクを装って従業員の個人携帯電話に連絡し、時には正しいヘルプデスクの電話番号を表示させていた。ハッカーは標的に対し、パスキーや多要素認証を更新するようIT部門から緊急指示が出ているとして、罠が仕掛けられたウェブサイトに誘導。従業員が指示に従いパスワードを入力すると、ハッカーは通常テキストメッセージやアプリで生成される確認用パスコードを電話越しにリアルタイムで入手し、通話が終わる前にアカウントを乗っ取ったという。












