先を急いでいるのに、ちっとも先に進めない......。
埼玉県在住の女性読者・かずさんは25年ほど前、ある駅の階段で困っていた。
地元の父が入院したという知らせをうけて子供たちを連れてそちらへ向かっていたのだが、その駅は花火大会に行く人たちでいっぱいだったのだ。
<かずさんからのおたより>
25年ほど前のことです。父が入院し年内生きられるかどうかとのことで、九州の実家へ子供4人を連れて帰省することになりました。
夫に港まで送ってもらう途中で渋滞に巻き込まれ、急遽別ルートを使って港まで行くという選択をしました。
ある駅の前で降ろしてもらったのですが、ちょうど花火大会の日だったようで、その会場へ向かう人たちで駅の階段ですら人混みで先へは進めず......。この列に並んでは到底間に合わないと愕然としました。
しかし、花火大会の人員整備の方かと思われる方(黄色い?ジャンバーを着ておられました)に事情を伝えたところ、直ぐにどこかへ無線連絡を取り、長い列の横を階段の上へと先導して下さったのです。
そして、階段を上がったところでは同じジャンパーを着た方が私たちの切符を購入してくださっていて、それを手渡してくださったのでした。
その神対応に驚きと感激で胸が熱くなったのを記憶しております。
お礼もそこそこに電車に乗り込み、出港時間ギリギリに間に合わせることができました。
安堵と同時に、切符を買っていただいた方の連絡先だけでもせめて聞くべきであったと、とても後悔しました。
帰省から戻り、切符代金を何とかお返しできる術を探しながらも叶わず、この二十数年忘れることはありません。
あの日、あの時、私たち家族のためだけに、おそらく業務外でお力を尽くしていただき、本当に心から感謝の思いでいっぱいです。
直接感謝の気持ちをお伝えできれば良いのですが。せめてこれをご覧になられますよう願っております。
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」、あるいは「どんなもんだい!」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」「親切自慢エピソード」「親切目撃談」などを募集している。
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