米カリフォルニア州で7月19日、ネイチャークルーズ中の船がシャチの群れと遭遇した。目の前で迫力満点のジャンプを披露するシャチ。しかし、その口先には獲物として狙われたイルカの姿があった。捕食までの一部始終を捉えた映像が話題を呼んでいる。
捕食の瞬間は、ネイチャークルーズ催行会社「サンクチュアリー・クルーズ」が、同州モントレー湾でツアーを実施していた際に撮影された。映像には、複数のイルカがクルーズ船の近くを泳いでいく様子が映っている。しかし、その背後にはシャチの群れが迫っていた。
シャチは海底深く潜り、イルカを捕らえるため勢いよくジャンプ。狩りは成功した。同社を経営するマイク・サックさんは、「10~15回はジャンプしていた」と、地元メディアSFGATEの取材に対し語った。
サンクチュアリー・クルーズによると、映像に映っているのは「トランジェント型シャチ」と呼ばれるグループだ。米ワシントン州の非営利団体「ホエール・トレイル」によると、これは少頭数の群れで行動し、アシカやイルカといった海獣類を主なエサとするシャチを指す。
また、トランジェント型シャチは「エコーロケーション(反響定位)」と呼ばれる、超音波を使って獲物の位置を特定する手法をあまり使わない。そのため、イルカは狙われていることに気づけなかったのではないかと、サンクチュアリー・クルーズは推測している。
通常、シャチの集団はイルカの群れに遭遇すると、その背後や側面に回り込み、群れから1頭あるいは数頭を切り離して狩りを行う。 一方、SFGATEによると、映像が撮影された日は少なくとも7頭のシャチにより、15頭いたイルカの群れのうち5頭が捕食されたという。 複数のイルカが一度に捕食されるのは珍しく、サックさんは「シャチがこれほど執拗に獲物を追うのは珍しい」と驚きを語った。
シャチは「海の王者」や「海の殺し屋」とも呼ばれる海洋生態系の頂点捕食者として知られている。
映像が公開されると、ネットでは「貴重な映像だ」「私も見たかった」といった声が寄せられた。一方で、「これも自然界の営みだとわかってはいるけれど、見るのはつらい」「その場にいたら泣いてしまうかも」など、自然界の厳しさを実感するコメントも上がっている。












